クラレグループは、サステナビリティへの取り組みが社会の繫栄に繋がるとの思いで活動しています。
独自性の高い技術と製品により、自然環境と人々の豊かな生活環境に貢献していきたいと考えています。
今回、当社コーヒーフィルター用不織布〈DRIFISTA〉のバイオマス素材品について紹介いたします。

開発の背景

近年コーヒー業界では『コーヒー2050年問題』が取り上げられています。
コーヒーの木は暑い地域で生育しているので熱に強い印象があるかもしれませんが、実は気候変動による悪影響を受けやすく、
一般に流通しているアラビカ種コーヒー豆の産地は2050年までに半減すると試算されています。
日本では一人当たり年間300杯と欧米に次ぐ需要であり、アジアを中心に世界的にも需要が高まっています。
このような中で、もしコーヒー2050年問題が起きてしまうと、栽培地の減少により需要と供給のバランスは間違いなく崩れてしまいます。
こういった背景から業界全体で気候変動対策への意識が高まっています。
コーヒードリップバッグの原料は主にポリプロピレン(以下、PP)であり、気候変動対策で問題視される化石由来原料です。
そこで代替として、トウモロコシ・サトウキビなどの植物由来のポリ乳酸(以下、PLA)を原料としたメルトブローン不織布による
生分解性のコーヒーフィルターを開発いたしました。

特長

PLAは化石由来原料の使用削減や、土中での生分解性を有するため廃棄物の削減にも貢献します。
再生可能な植物由来原料なのでCO2排出削減に繋がる地球にやさしい素材です。
また当社PLAメルトブローン不織布は、日本バイオプラスチック協会の「生分解性プラ」と「バイオマスプラ」のポジティブリストに登録済みです。
原料のCO2eq.排出量比較

〈DRIFISTA〉PLAグレードであれば、バイオマスコーヒーフィルターとしてSDGs推進に貢献します。
ご希望に合わせた細かい仕様設計も可能です。
製品詳細についてはコチラよりお問い合わせください。